2014年10月01日
吉田育英会の素晴らしさを一言で表すとすれば、それは「支援の温かさ」になると思います。奨学生の皆さん、自信を持って、学業に勤しんで下さい。そして、吉田育英会の行事やイベントで得られるドキドキ感、自分の未来が広がっていくワクワク感を感じ取って下さい。
私は、2009年4月から2012年3月までの3年間、吉田育英会からドクター21奨学生として支援を受けました。吉田育英会の素晴らしさを一言で表すとすれば、それは「支援の温かさ」になると思います。
育英会からは、経済的な支援だけでなく、精神的にも研究の遂行を後押して頂きました。これについて、私が奨学生時代を通じて感じた事、考えた事を未来の奨学生の皆さんにお伝えしたいと思います。
まずは最初に、支援の柱となる、経済的な側面から説明します。私は、一人暮らしの生活費に加え、入学金、授業料等の納付金も奨学金で賄い、実家から経済的に独立して生活を営む事ができました。この事は、博士課程進学を決心する際に、強く背中を押してくれました。
また、ドクター21では、海外研究活動の一環として、国際学会への参加に関する費用を、奨学金から賄う事ができます。私はこれを利用し、2011年の9月に米国ケンタッキー州で行われた19th Congress of the International Society for Rotary Blood Pumps(国際ロータリー血液ポンプ学会)に参加しました。機械工学分野の技術者だけでなく、世界中の医師と議論ができたのは、大変貴重な経験となりました。
ドクター21では、奨学金の受け始めと、受け終わりの際の所属が一致すれば、支援を継続可能という、他の奨学金制度には見られない特徴があります。これにより、期間中に留学し、知見を広げた奨学生も数多くいます。この様に、吉田育英会の経済的支援は、制度が奨学生の立場に根ざしていて、フレキシブルに利用できるという特徴があります。
次に、説明したいのは、奨学生となったことで感じた、自信やモチベーションについてです。奨学生の採用が決定し、理事長から証書を授与された時に、審査を通り奨学生の仲間に入る事ができたのだと、自信を持ちました。それは、期間を通じて、研究を進める上で大きなモチベーションとなりました。
私は、研究の上で困難に直面し、成果が出ず、悩んでしまう事が何度もありました。その様な時でも、思い切って時間を作り、育英会の行事・イベントに参加しますと、育英会のスタッフの皆様や、他の奨学生がたくさん刺激を与えてくれました。その刺激によって、自信を取り戻し、モチベーションを再び押し上げ、困難を克服することができました。
この様なやりとりは、吉田育英会が行事やイベントを通じて、OB・OGも含めた奨学生間の繋がりを大事にしているからこそ得られるものだと思います。実は先日、育英会を通じて知り合った友人の結婚式に呼んでもらいました。私は、この繋がりを今後も大切にしたいと考えています。
最後に説明したいのは、私が今後、吉田育英会にどの様な恩返しができるのか、という事です。私は、自分が奨学生として選ばれた時の喜びを、新しく奨学生として採用される皆さんにも感じてほしいと思います。そのために、まずは、私自身が吉田育英会の奨学生OBとして自負を持ち、研究に邁進する事が重要だと考えています。
そして、私自身が与えてもらったたくさんの刺激を、現在の奨学生の皆さんに与えられたらと考えています。そのために、今回の記事を投稿させて頂き、今後もでき得る限り、育英会の行事に参加させて頂きたいと思います。また、奨学生の皆さんに、製鉄所や研究所を見学してもらう機会を設けられないか、会社に掛け合っていきます。
奨学生の皆さん、自信を持って、学業に勤しんで下さい。そして、吉田育英会の行事やイベントで得られるドキドキ感、自分の未来が広がっていくワクワク感を感じ取って下さい。
※寄稿者の状況および記事の内容は、特に記載のない限り、掲載日時点のものです。