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ブログ

2014年10月01日

今伝えたい、感謝の気持ち

定家 和佳子 マスター21/2010年度採用 奨学期間: 2010年4月~2012年3月
奨学期間中の在籍大学: 京都大学大学院生命科学研究科修士課程

(さだいえ わかこ)
2010年3月 京都工芸繊維大学工芸科学部応用生物学課程卒業
2010年4月 京都大学大学院生命科学研究科修士課程入学
2012年3月 京都大学大学院生命科学研究科修士課程修了
2012年4月 京都大学大学院生命科学研究科博士後期課程進学
2015年3月 京都大学大学院生命科学研究科博士後期課程修了見込

今の私の礎は、奨学生として過ごした2年間にあると考えています。吉田育英会の皆様が、私を支えてくださったこと、応援し続けてくださったことに、心から感謝しています。「定家和佳子を奨学生に採用してよかった」と思っていただけるように、日々努力を続けていきたいです。


国際学会での受賞式にて

私が吉田育英会の奨学生だったころから、早くも3年が経とうとしています。今の私の礎は、奨学生として過ごした2年間にあると考えています。吉田育英会の皆様が、私を支えてくださったこと、応援し続けてくださったことに、心から感謝しています。この場を借りて、3年を経た今だからこそ伝えたい感謝の気持ちを記したいと思います。
 まず、金銭面で研究に専念できる環境を整えてくださったことに、心から感謝しています。学部生の頃、経済的な理由で大学院進学をあきらめかけていた私にとって、「とにかく少なくとも2年間は、何の心配もせずに研究できる」環境が整ったことは、大変心強いものでした。振り返ると、修士の2年間は、国内外での学会で研究成果を発表できただけではなく、海外の研究室を訪ねて共同研究を行うこともでき、大変充実していました。これは間違いなく、サポートを受けて研究活動に専念できたからだと思います。
 また、研修旅行や懇親会など、折にふれて奨学生どうしの交流を深める機会を作っていただけたことに感謝しています。奨学生に採用されたときは、全国各地に仲間が増えるとは思ってもみませんでした。大学院に進学すると、他分野の人と会う機会はほとんどありません。だからこそ、多様なバックグラウンドでがんばっている同期やOBの皆さんと交流し、互いの研究や生活について話ができたことは、大変貴重な機会でした。
 そして何よりもありがたかったのは、吉田育英会の皆様が「私の可能性を信じてくれている」ことを実感できたことです。懇親会の席では理事長自ら、私たち奨学生が世界で活躍できる人材になれると確信している、と話してくださいました。他の理事やスタッフの皆様も、折に触れて私の生活を気遣い、励ましてくださいました。研究はいつもうまくいくわけではありません。自分の可能性を信じてくれている人たちがいる、そうした人たちに支えられて研究できている、と思えたからこそ、どんなときもめげずに研究を続けてこられたのだと思います。
 私は現在、博士後期課程最後の年を過ごしています。来年度からは製薬会社に入社し、研究を続けていく予定です。奨学生の採用面接のとき、私は「生命に対する敬意を忘れず、誰かが幸せに生きていくのを助けることができるような研究をしたい」と話しました。その思いは今も忘れずにあります。いつかまたお会いできたときに、「定家和佳子を奨学生に採用してよかった」と思っていただけるように、日々努力を続けていきたいです。

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