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ブログ

2012年10月25日

吉田育英会と出会い、得たもの

坂本 暁子 マスター21/2012年度採用 (さかもと あきこ)
2012年3月 明治大学農学部生命科学科 卒業
2012年4月 明治大学大学院農学研究科生命科学専攻 入学

奨学生となったことで得られたのは奨学金だけではありませんでした。他大学・他分野で活躍する同期や先輩方と交流を深めることもできました。多くの人の意見を聞き、学び、時には衝突することで、新たな視点を得ることができるのではないでしょうか。

私は現在、明治大学大学院博士前期課程として研究活動に取り組んでいます。私は大学入学時より大学院への進学を考えてはいましたが、経済的な理由から進学を決めかねていました。そんな私に吉田育英会を紹介して下さったのは、所属研究室の指導教員です。大学からの推薦枠は一人、採用も全国で15人程度と狭き門でしたが、先生の推薦と後押しのおかげで無事採用していただくことができました。今は金銭的問題に悩むことなく、日々実験に専念することができています。今私が大学院で研究できているのは、吉田育英会を紹介してくださった先生のおかげであり、私を奨学生として採用してくださった吉田育英会のおかげに他なりません。

奨学生となったことで得られたのは奨学金だけではありませんでした。他大学で、他のフィールドで活躍する同期や先輩方と出会うことができました。私の専攻は生物系で、物理や化学など他分野を専門とする方々との出会いは非常に稀です。吉田育英会では、奨学生証の授与式や研修旅行などもあり、そこで交流を深めることもできました。異なる分野の研究の話はとても新鮮で、皆様の研究に対する考え方や姿勢はとても良い刺激になります。研究は勿論のこと、何か一つのことを為し得るには他者との関わりというのが非常に重要なことだと私は考えます。独りでは物事の味方・考え方が偏ってしまいます。多くの人の意見を聞き、学び、時には衝突することで新たな視点を得ることができ、新たな道を見つけることができるのではないでしょうか。研究室に同期のいない私にとって、吉田育英会の同期の存在は大きく、精神的な支えになっていることは間違いありません。吉田育英会の奨学金に採用されなければ、このような出会いを経験することはできませんでした。

私は7月の花火大会、8月の黒部研修旅行はどちらにも参加させていただきました。YKK R&Dセンター屋上を開放しての隅田川花火大会観覧。絶好のポイントでの花火には感動し、奨学生の同期やOB/OGの皆様とお話しするとても良い機会でした。黒部研修旅行でのYKK事業所見学は貴重な経験でした。事業所内の豊かな自然に感じた驚きが忘れられません。黒部峡谷鉄道から見た景観も壮大で、とても良い体験ができました。

大学での研究は自分の興味・関心あることを追求できます。これは企業での研究と大きく違うことだと思います。今自分行っている研究がそのまま今後の人生に役立つのかは、正直わかりません。しかし、自分の目標に向かってひたすらに努力できる環境に今あることを、非常に幸運に感じます。そして、この環境を与えて下さった教授や吉田育英会、家族や先輩方の恩に報いるためにも、今後とも研究に励んでいきたいと思います。

吉田育英会は、奨学金だけでなくその他多くを得るチャンスを与えてくださいます。勿論奨学生として選ばれることは容易なことではないと思います。ですが、研究に対する熱い想いがあり、それを伝える事ができれば吉田育英会の一員になることは不可能ではないはずです。志のある方は是非吉田育英会 マスター21に応募して、チャンスを掴んでください。皆様が研究活動に専念し、各分野で活躍されますことをお祈りしております。最後に、この場を借りて、多くの面から私の研究生活を支えてくださっている吉田育英会に御礼申し上げます。

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