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ブログ

2011年10月13日

吉田育英会に支えられている私の夢と研究生活

平田 ゆい マスター21/2011年度採用 (ひらた ゆい)
2011年 首都大学東京 生命科学コース卒業 
2011年 首都大学東京大学院生命科学専攻入学
2011年9月 首都大学東京大学院退学 
2012年4月 東京大学大学院 医科学専攻入学予定

くじけそうになる研究生活を支えて、大きな決断をすることを後押ししてくださったのは吉田育英会です。マスター21の一員であるという事は、誇りであり、心の支えです。

○研究活動を通じて感じたこと
私は「自閉症の謎を解き明かす」という事を人生の目標として研究を行っています。その第一歩として、学部と修士1年の前期は、「Cdk5による神経活動の制御と精神疾患に関する研究」というテーマでマウスの神経細胞を用いて研究を行ってきました。このテーマの研究がひと段落して思ったことは、現在の研究室では、メインの研究内容と異なる分野を研究していくことは難しく、今後のテーマの追求には限界があるということです。自閉症者と接しながら研究を行っていくためには、医科学系研究科に所属する必要があると感じるようになりました。そのため、今所属している大学院は退学し、他の大学院を受験しなおすことにしました。運よく第一志望の大学院に合格することができ、4月からは新しい大学院でより自分の目標に近い形で研究を行っていくことが出来そうです。その際、吉田育英会の奨学金も4月から引き続きいただけるという事で、本当に吉田育英会には感謝しております。
研究活動というのは、日々悩み続けるものだと思います。悩んだ末の決断は、新たな研究生活の扉を開くための大きな一歩となりました。この決断を大きな力で後押ししてくださったのは、吉田育英会です。
今後は、吉田育英会の期待に応えることができるように、自分の目標に向かって研究に励んでいきたいと思っております。

○黒部の研修旅行に参加して
8月に黒部の研修旅行に参加させていただきました。黒部の美しい自然やYKKの大きな工場を見学することができとても良い体験になりました。さらに、マスター21の奨学生の方と様々なことを話すことができたことがとても貴重な経験になりました。様々な大学の様々な分野の研究を行っている同世代の方とお話しできる機会は、この研修旅行ならではの経験であると思います。自分の研究のみを行っていると視野が狭くなってしまいます。その視野を広げてくれるのが、マスター21の奨学生のみなさんだと思います。奨学生の方の物理学の話、有機化学の話、機械工学の話、プログラミングの話、蝶の話など、私には理解できない内容の話も多くありますが、これらの研究をしている方々と同じ奨学生であるという事は私の誇りです。今後も積極的に吉田育英会の行事に参加し、自分の視野を広げていきたいと思っております。

○後輩へのメッセージ
マスター21に選ばれるのは難しいことだと思います。しかし、自分のしたい研究があり、その研究に対して誰にも負けない信念があれば、マスター21の一員になれると思います。
研究生活というのは、結果が出ない期間が長く、度々くじけそうになるものです。ここまで研究を行ってこられたのは、吉田育英会が私の研究に期待し、応援してくださっているからです。マスター21の一員であるという事は、誇りであり、心の支えであると思います。もし、長く研究を行っていきたいと考えているならば、是非マスター21に応募してみてください。みなさんにお会いできるのを楽しみにしております。

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